コムギとライコムギ育種における Short Competitive Forms 育成のためのD_1,D_2およびD_3遺伝子の利用
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概要
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雑種矮性遺伝子を持つコムギ品種 Druzhina1(d1D2D3),Salute(D1d2d3)とSaratovskaya29(d1D2d3,d1d2D3)およびライコムギ品種 Armadillo"S"(2n=42)を交雑親として供試した。コムギ2品種(Druzhina1,Salute)とライコムギとの間の交雑では,F_1種間雑種の30〜40%が細葉個体であった。この細葉個体は,雑種矮性遺伝子を持たないコムギ品種との交雑では出現しなかった。 選抜された細葉F_1雑種をDruzhina1とsaluteに戻し交雑をすると50〜60%の個体がとくに細い葉を持ち,高い稔性を示した。この矮性ないし半矮性の細葉個体はこれまでのコムギ品種にはない節間上部の軟毛,有毛穂や剛直な稈のようだライムギ・ライコムギ由来の特性を持っていた。以上のように,高い種子生産をあげることの可能なコムギとライコムギのShort competitive forms(短稈で,細くて少ない枚数の葉を有する個体)を作り,これらの遺伝資源を合理的に利用する可能性を示すことができた。
- 1984-12-01
著者
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Nandy Paramesh
Krasnodar Lukyanenko Research Institute Of Agriculture And Kuban Agricultural Institute
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BURDUN Michailovich
Krasnodar Lukyanenko Research Institute of Agriculture and Kuban Agricultural Institute