南瓜属の交雑に関する研究 : XV午前4時の開花授粉によりC.pepo×C.moschataの種間雑種の育成
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概要
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C.pepoの「錦甘露」を母とした種間交配において花粉親の種によって交雑親和性の高い時期が異たる。前報のC.Maximaをかけた時は開花1日前の蕾授粉によりF_1の育成が成功した。本報告においてC. pepo×C. moschataの異たる雌雄聞の交配によって不完全種子の胚が得られた。人工培養基(寒天1%,蔗糖2%のKnop1液)上でこれらの胚を発芽させ,F_1植物の育成に成功したのは午前4時の早朝の開花授粉からのみであった。この時刻は異なる時刻の人工発芽試験並びに交配結果かち考えると,C. pepoの雌花の受精力が最も高く,C. moschataの花粉の発芽力の高い時である。F_1植物の形態的特長は両親種の形質をあわ畦もっていた。F_1の花粉母細胞の成熟分裂は大体正常である。第1中期の染色体の接合は1花粉母細胞当り0.05IV+19.50II+O.40Iであり,正常分子は86.8%,稔性花粉は79.0%であった。このF_1植物は自殖又は両親種の戻交配によって完全種子を形成した。花粉の大きさはC. pepoに近く,これはC. pepoで戻交配した時の方がC. moschataで戻交配した時よりも交配成績が良い結果に一致した。
- 日本育種学会の論文
- 1963-06-25
著者
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