リョクトウの種々の開花盛期由来の収量及び収量構成要素

概要

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リョクトウは熱帯,亜熱帯の多くの国々に於いて重要なマメ科作物である.アジアで共通する播種時期は7月から10月であるが,この時期には開花盛期が繰り返し,成熟期が揃わない.本研究では,パキスタンの7品種,インドの1品種を用いて,無作為配列ブッロク法により,最初の開花盛期と2回目の開花盛期に咲いた花を区別して,開花まで日数,成熟まで日数,個体当たり莢数,莢長,莢当たり種子数,1000粒重,個体当たり収量を調査した.最初の開花盛期に開花したものは2回目の開花盛期に咲いたものに比較して莢長,莢当たり種子数,1000粒重,個体当たり収量が高い値を示した.両開花盛期とも個体当たり収量と相関の高い形質は1000粒重と成熟まで日数であった.これらのことから最初の開花盛期で多く(全体の80〜90%)の花を咲かせ,成熟までの日数が短く,かつ1000粒重の多い品種を開発することを育種目標として挙げることが出来る.このような品種は、kharif season(7月から10月)にワタ等の間作として栽培し,最初の開花盛期の種子だけを収穫することによって高収量を上げることが出来ると考えられる.
日本育種学会の論文
2002-03-01