TOGA-COARE対流系のシングルカラムとクラウドアンサンブルモデルシミュレーション
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シングル力ラムモデル(SCM)に大規模モデル用の雲予報スキームを導入し、それを用いて、1992年12月19-26日のTOGA-COARE期間中のクラウドクラスターをシミュレートした。このシミュレーション結果をゴタード・クラウドアンサンブルモデル(GCEM)と比較した。SCMおよびGCEMの強制として、観測されている大規模場の温度、水蒸気、表面フラックスを用いた。SCMは鉛直に混合した温度・水蒸気分布を生み出し、それは与える表面フラックスに非常に敏感である。SCMでシミュレートされた、温度および水蒸気分布のエラーは±3Kと±3g/kgであり、一方GCEMの方は多くの高度でおおよそ-2Kと1g/kgである。SCMは700mb以上の高度で-10%の相対温度エラー、表面で-30%、一方GCEMでは多くの高度で10から15%のエラーである。降雨の分布はよく再現されているが、高い雲のフラクションはGCEMにくらべSCMでは少し過小評価をしている。SCMでは雲水量は過小評価、氷は少し過大評価である。結果はSCMが温度、水蒸気、降雨の分布をGCEMやその他のGEWEX GCSSモデルと比較してもよく再現することを示している。SCMの物理過程を詳しく調べるために、幾つかの感度実験をおこなった。物理過程間の相互作用は非線形であり、GCEMからの熱・水蒸気の単なる代入ではSCMによって、観測される温度や水蒸気の値は再現できない。また、SCMは大規模クラウドクラスターの分布や、対流の強い・弱い時期における日変動を再現できる。その再現された日変動はTOGA-COAREでの多くの観測結果と一致している。
- 1999-08-25
著者
-
Tao Wei-kuo
Mesoscale Atmospheric Processes Branch Nasa Goddard Space Flight Center
-
Johnson D
Nasa Goddard Space Fright Center Md Usa
-
Das Someshwar
Universities Space Research Association
-
Johnson Daniel
Universities Space Research Association
-
Das Someshwar
Universities Space Research Association:mesoscale Atmospheric Processes Branch Nasa Godclard Space F