降水雲型別に見た日本列島付近の降水日変化(暖候期)
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概要
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1988年から93年のレーダーエコー合成図を解析して日本列島付近の降水の日変化を調べた。この解析は、18のデジタル化レーダーを合成した陸海両方を含む広い領域上で、降水雲の水平規模及び最大降水強度によって、準水平循環によると考えられる大規模降水雲及び対流によると考えられる積雲規模降水雲に分類して日変化を調べた点に特徴がある。小規模で降水強度の強い雲で定義される積雲規模降水雲は、一部の岬を除く日本の4大島の全域・朝鮮半島南部及び沖縄本島で、午後に卓越的な降水最大を持つ。これは疑いなく日射の境界層加熱による。主に大規模降水雲で占められるその他の降水雲はほぼ合成図全域で朝に最大値を持つ日周期を示す。この変動は海陸循環には関係しない。日本上空の西風はこれらの日変化に以下のように影響を与える。東北日本上空の西風は積雲規模降水雲の活動を領域東側で最大にし、さらにそれらの雲を東側近海に運び降水極大を引き起こす。琉球列島周辺では、西風に運ばれる大規模降水雲が5月から7月の間しばしば午後に北東から通過するために、降水量の極大が午後に現れる。
- 1999-04-25
著者
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