回転水槽実験で観測されるアンプリチュード・バシレーションの数値シミュレーション
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概要
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非一様・3次元・全周格子を用いて、回転水槽実験で観測されるアンプリチュード・バシレーションの数値シミュレーションを行なった。作業流体には、グリセリンの水溶液(重量濃度:30%、プラントル数:15.4)を用いた。主な結果を以下に示す。(a)定性的にも定量的にも室内実験の結果とよく一致するほぼ安定なアンプリチュード・バシレーションを得ることができた。(b)エネルギー解析と構造解析の結果から、アンプリチュード・バシレーションは(1)傾圧波の減衰と熱輸送量の減少、(2)アベイラブル・ポテンシャルエネルギーの蓄積、(3)傾圧場と帯状流の鉛直シアーの強化、(4)アベイラブル・ポテンシャルエネルギーの放出、(5)傾圧波の発達と熱輸送量の増大、(6)傾圧場と帯状流の鉛直シアーの弱化、のサイクルとして理解される。(c)スペクトル解析の結果から、アンプリチュード・バシレーションのメカニズムは、1つの卓越波と帯状流(平均場)との非線形相互作用であり、異った位相速度をもつ同一波数の2つの波の干渉(e.g., Buzyna et al, 1989)ではないと結論される。
- 1994-02-25
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