四国のイチイガシから見いだされたイカダニ科の一新種
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概要
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愛媛県上浮穴郡小田町本川の広瀬神社境内に生えている1本のイチイガシから採集されたイカダニ科の新種を, Fissicepheus curvisetosus sp. nov.(クネゲイカダニ, 新称)と命名して, 記載した.この種と同様に14対の背毛を持つコンボウイカダニ属FissicepheusにはF. claviopsis Mahunka, 1971(韓国産)とF. ornithorrhynchus Wen, 1993(中国産)の2種がすでに知られている.今回の新種は, 1) 桁毛が桁の先端より少し後方から出ている, 2) 前体部後縁中央突起(median prodorsal condyle)が広く, その表面に多数のこぶがある, 3) 後体部と腹板の凹穴は大きな顆粒で被われている, 4) 背毛が長くて, くねっている, 5) 基節板毛4cが側生殖板前突起(anterior aggenital condyle)上に生えている, 6) 転節と腿節だけに多数の顆粒があるなどの特徴をもつことで上記の2種から区別することができる.さらにF. claviopsisからは, 前体部後縁と後体部前縁に1対の中央突起(median condyles)があることでも区別することができる.
- 日本ダニ学会の論文
- 2001-11-25