さとうきびの収量予察法に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
夏植さとうきびについて,夏期の生育状況(収穫前4〜8ヵ月前)からの収量予察法を検討した結果 1.現在行なっている生育調査法では,茎長のみが収量と密接な回帰関係が見出され,茎数による収量の推定は無理なようである。2.茎長のみによる予察法は,適当な調査点数をとれば,年次,収量の高低によらず10%以内の誤差で実収と一撃することを示し,実用にたえうるものであろう。3.5〜9月の茎長伸長には一定の傾向がみられ,この間の茎長は任意の時期の茎長に補正することができ,実際面における調査期のずれによる誤差を小さくするのに役立つであろう。4.個去の誤差についてみると,実収より10%以上ずれるのが約25%もあり,この点,実用面における調査点数のとりかたを検討する必要があるとともに,生育調査における茎数測定の精度を高めて,茎長による予想収量を茎数の多少によって補正することも必要であろうと考えられる。
- 日本作物学会の論文
- 1965-12-05