甘蔗の栽堵型について : 奄美大島における甘蔗栽培の問題点
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概要
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砂糖の貿易自由化は必至の情勢に立ちいたっている。砂糖が国民の生活必需品であるだけに,自由化に対する要望は強く,遠からず自由化されるこ牛は明らかである。これに対して政府は種々保護策を講ずるであろうが,だからといって生産農家は安閑としている訳にはいかない。自ら生産費の引下げ,収量の増加を図って廉い価格でも引合う甘藤作りをしなければならない状勢になって来たのである。翻って奄美の甘藤作を見るとき,種々解決すべき問題点が多く残されている。今これ等の問題点とその対策について述べて,大方のじ批判を仰ぎたい。奄美犬島における昭和35〜36年期の甘熊生産量は,273,046t(10アール当6,000kg)で,奄美の薦作史上新記録であるといわれているが,これを他の地域の反当収量と比較する場合,なお改善向上の余地が多分に残されている事が痛感される。即ち第1表に見られる様に台湾,沖縄よりも収量は低く,更に気象条件の悪い熊毛地方よりも低い年もあるという事はどういう原因があるのか,一技術者としてこの問題を考えてみたい。
- 日本作物学会の論文
- 1963-06-20