水田転換やさい作付田における雑草の発生について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
筆者らは, 昭和46, 47年の2ケ年に県下のソ菜主産地4ケ所において, 水田転換のトマト, スイカ, サトイモ, ハクサイ圃場の雑草の発生実態について試験を行なった。その結果, (1) 雑草の発生場所は, 土入れ作業を行なうサトイモ圃場をのぞいては, 敷ワラや作物の被陰効果のない, 畦肩から溝であった。(2) 雑草の発生草種数は, サトイモ圃場が最も多く19科34種, ついで, トマト圃場の14科32種, スイカ圃場の13科29種で, ハクサイ圃場は最も少なく, 転換畑11科19種, 水田裏作5科11種であった。(3) 発生量の多い草種は, トマト, スイカ, サトイモ圃場では, 越年生雑草でスズメノカタビラ, スズメノテッポウ, 夏生雑草でメヒシバ, タデであった。ハクサイ圃場では, 水田裏作でスズメノテッポウ, スズメノカタビラ, 転換畑ではタネツケバナであった。(4) 雑草量の多くなる時期は, トマト, スイカ圃場では7月2半旬から, サトイモ圃場は5月5半旬と9月1半旬から, ハクサイ圃場では10月1半旬からであった。(5) 雑草量の最も多い時期は, 各作物圃場とも収穫期から収穫終期であった。(6) 効果的な雑草の防除時期は, トマト, スイカ圃場では, 定植期と7月2半旬ころのメヒシバ, タデなどの夏生雑草の生育が旺盛になる時期である。また, サトイモ圃場では定植と最終土入れ直後の時期であり, ハクサイ圃場では, 越年生雑草の発生する定植時に実施することである。
- 日本作物学会の論文
- 1974-03-16
著者
関連論文
- 葉色板活用によるコシヒカリ安定栽培技術の確立
- 42 台風による乳白米の多発について
- II 浅耕土乾田における生育型制御法の指標化(積雪単作地帯における良質米生産の機械化適応制御技術)
- 水稲生育中期の葉色と葉身窒素濃度との関係
- フェ-ン気象下における稲体の水分変化と登熟障害に関する研究
- 水稲に対する窒素施肥法が根の一部機能および根系におよぼす影響
- 水稲稚苗栽培における高位生産,安定技術に関する研究-1-窒素施肥時期と珪酸石灰施用が群落機能におよぼす影響
- 77 水稲のフェーン害に関する研究 : 3. フェーン条件下における水稲の蒸散量
- 67 水稲のフェーン害に関する研究 : 2. フェーン条件下における稲体の水分変化
- 66 水稲のフェーン害に関する研究 : 1. フェーン条件下における気孔開度の変化
- 2 田植時の葉令の相違が生育に及ぼす影響
- 33. 水田転換畑におけるメヒシバの発生について
- 13.高度利用水田における雑草の発生実態について(第 9 回講演会)
- 水田転換やさい作付田における雑草の発生について
- ノビエ発生生態に関する研究 : 第 1 報 栽培様式を異にした場合のノビエの発生消長と落水操作の関係について(第 6 回講演会)
- 水稲休閑期ノビエ防除に関する研究 : 第 2 報 石灰窒素によるノビエ種子休眠覚醒効果について(第 6 回講演会)
- 22. 水稲休閑期におけるノビエ防除に関する研究 : 第3報 石灰窒素の処理濃度およびその実用性について
- 21. 水稲休閑期におけるノビエ防除に関する研究 : 第2報 石灰窒素によるノビエ種子の休眠覚醒効果について
- 18. 水田休閑期におけるノビエ防除に関する研究 : 第1報 ノビエ種子に対する各種薬剤による休眠覚醒について
- 除草剤の流入施用に関する研究 : 第 2 報ホルモン型除草剤の流入濃度と除草効果
- 除草剤の流入施用に関する研究 : 第 1 報ホルモン型除草剤の流入濃度と除草効果
- 6. 除草剤の流入施用に関する研究 : 第2報 ホルモン型除草剤の流入施用