閉鎖系でのフライアッシュからゼオライトの合成
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概要
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フライアッシュを3N水酸化ナトリウム溶液を用い、93℃、24時間水熱反応を行い、ホージャサイトが合成された(1段反応)。この1段反応の濾液中にケイ酸分が多く、アルミニウム成分は非常に少ない。この濾液にアルミン酸ナトリウムをSiO_2/Al_2O_3モル比で2.0になるように加え、93℃,3時間水熱反応を行なうことにより、純度の高いゼオライトAの合成が可能である。(2段反応)。この2段反応後の濾液はケイ酸、アルミニウム成分が消費され、アルカリ含量が多い。これを3Nになるように不足分の水酸化ナトリウムを加え、フライアッシュから再びホージャサイトの合成が可能で、この反応を繰り返すことにより、閉鎖系でゼオライトの合成が可能である。ここで得られたゼオライトAは工業用資材として、またホージャサイトは各種金属イオンに対するすぐれた吸着特性から、水処理剤や農業用資材としての用途が期待される。
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 1991-02-05