有機農産物認証を受けた果菜類のδ^15N値
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概要
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有機JAS認証を受けた果菜類と,スーパーマーケットにおいて購入した同じ種類の果菜類について品質を調査し,δ^15N値を分析した.その結果,試料の品種や栽培方法は明確では無いが,有機JAS「表示あり」と「表示無し」では,内部品質に関する差は判然としなかった.しかし,供試した5種類の果菜類のδ^15N値は,全てにおいて,有機農産物の値が表示の無いものに比べ高くなった.有機農産物の認証において,現行では検査員が聞き取りで行う方法が採られるが,このような調査を数値的に保証するために,δ^15N値が使用できる可能性が示された.すなわち,有機農産物と称する農産物のδ^15N値がある値(例えば+5‰)以下であった場合,それが有機農産物で無い可能性があり,詳細に検査する対象とする,という使い方が考えられる.
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 2002-06-05