マルチによる微気象の変化がタマネギの形態的生理的性質に及ぼす影響
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概要
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マルチ材(イネ籾殻, おがくず, 木灰, 焦土)が地温および土壌水分の保持に及ぼす効果と, これらがタマネギの形態的生理的性質に及ぼす影響を調べた.木灰以外のマルチ材は, いずれも土壌水分の保持に有効であった.おがくずが土壌水分の保持に最も有効であり, 続いて籾殻, 焦土の順であった.地温の保持については, 成長期のほとんどすべての時期においても, また一日のいずれの時間帯においても, 木灰が最も有効であり.おがくずの効果が最も低かった.いずれのマルチ材によっても, タマネギの乾物重, 葉面積指数, 草丈, 根長は有意に増加した.マルチは花茎の数を増加させる傾向を示したが有意ではなかった.花茎の生重量, 乾物重におよぼす影響も有意ではなかった.木灰マルチは開花を早めたが, 他のマルチは開花を有意に遅らせた.したがって, 木灰マルチは他のマルチよりも優れていた.これは木灰マルチによる地温の上昇によるものと考えられた.マルチ材の肥料効果については, 今後検討する必要がある.
- 日本作物学会の論文
- 2001-09-05
著者
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Khan Md.abdul
Bangladesh Agricultural University
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Rahman Md.shahidur
Bangladesh Agricultural University