6408 顎間ゴムが下顎安静位の筋活動に与える影響
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概要
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本研究では, 矯正治療に使用する顎間ゴムを装着した際の口腔機能環境の変化を知るため, 顎間ゴム装着直後の咀嚼筋活動量および切歯点の変化を計測し, 比較検討した. 被験者はAngle I級個性正常咬合を有し, 自他ともに顎関節症状を認めないもの10名(男性7名, 女性3名平均年齢25.5歳;23歳〜28歳)であった. 下顎安静位と咬頭嵌合位におけるII級ゴムおよびIII級ゴム装着前後の, 咀嚼筋活動量および切歯点の変化を測定した. 切歯点および咀嚼筋活動量の計測には, K6-Iダイヤグノスティックシステムを用いた. その結果, 以下の知見が得られた. 1)II級ゴム装着時には, 下顎安静位時の切歯点が後方に変化した. 2)顎間ゴム使用により, 下顎安静位と咬頭嵌合位のおける咀嚼筋活動量は増加した. このことから, 顎間ゴムはその装着直後から, 咀嚼筋群の活動に影響を与えていることが示唆された.
- 大阪歯科学会の論文
- 2001-06-25