純チタン陶材焼き付け鋳造冠の焼成過程における変形と焼き付け強度に関する研究

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純チタンと低溶陶材を用いて焼成過程におけるメタルコーピングの変形について従来から焼き付け用金属として用いられてきた合金と比較検討すると共に, 純チタンの熱処理温度が焼き付け強度に及ぼす影響について検討した。焼成過程の変形について, 純チタンと専用の低溶陶材およびプレシャス系合金, セミプレシャス系合金, ノンプレシャス系合金と従来の焼き付け用陶材を用いた。ディギャッシングは純チタンで450℃から760℃, その他の合金は通法に従っていずれも真空下で行い, 陶材の築盛および焼成はメーカー指示に従った。変形量の計測部位は, 唇側メタルコーピングマージン中央部から支台歯根面部の標点までとし, ディギャッシング後, ボンディング陶材焼成後(純チタンのみ), オペーク陶材焼成後, ボディおよびエナメル陶材焼成後, グレージング後にそれぞれ計測した。純チタンではディギャッシング後の変形量が少なく, プレシャス系合金の1/20で, ボンディング陶材焼成後からグレージング後に至る過程においてほぼ均一な変形量を示し, 4種類の金属中最も少ない変形量であった。焼き付け強度について検討するために, 厚さ0.5 mmの純チタン圧延板を10 mm×30 mmに加工し, DIN 13927に準じ, 三点曲げ試験を行い, 陶材の剥離, 破折が最初に生じた荷重量を焼き付け強度とした。陶材焼き付け前処置としてボンディング陶材使用の有無, 熱処理温度を500℃から750℃, 800℃および850℃に上昇させると共におのおのの温度で3分間の係留を行った。焼き付け強度はボンディング陶材を使用しなかった場合に最も低い値を示し, 800℃3分間係留する熱処理を行い, ボンディング陶材を使用した場合には高く, 安定した値が得られ, プレシャス系合金に匹敵した。
大阪歯科学会の論文
1997-09-25

純チタン陶材焼き付け鋳造冠の焼成過程における変形と焼き付け強度に関する研究

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