自然発症歯肉炎ラット(ODUS/Odu)歯垢形成感受性に関する分析
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概要
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1972年,大阪歯科大学薬理学講座でWistar Kyoto系由来のラットの中に自然発症歯肉炎ラット(ODU plaque susceotible rats: ODUS/Odu)を見出し,近交系として確立し現在84代目に至っている.これらのラットは,人為的手段を何ら講じることなく,生後5適齢から市販の飼育用粉末飼料と水のみの投与により,下顎前歯唇側歯頸部に善明な歯垢形成と歯周ポケットおよび歯肉炎を発症する.今回,私たちはこれらのラットの歯垢形成感受性について遺伝学的見地から検討した.実験にはODUS/OduおよびACl/NJclを用い,雑種第一代(F_1),雑種第二代(F_2)および戻し交配(BC)ラットを作製し,歯垢形成状態を13週間観察し検討を加えた.その結果,F_1では歯垢形成は全く見られず,F_2では約半数に歯垢形成が観察され,BCにおいては87.4%に歯垢形成が見られた.以上の結果をメンテルの法則に当てはめて検討を加えると,歯垢形成感受性が劣性遺伝子3個によることが示唆された.
- 大阪歯科学会の論文
- 2003-12-25
著者
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