低真空電顕凍結乾燥観察法による効率的な BT 製剤の品質判定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Bacillus thuringiensis (BT)製剤では, 品質や剤種の確認をカイコを用いた生物試験で実施している.BT剤の品質管理のために必要なこの生物試験はカイコの飼育などに多大の時間と労力がかかる.BT製剤サンプルの微細構造を電子顕微鏡で確認できれば問題が解決する.そこで, 同製剤品質管理のために低真空-走査型電子顕微鏡(LV-SEM)を応用する技法の確立を目標として, 生物試験の結果から劣化が認められたサンプルを改良鈴木法によって比較検討した.その結果, SEM自身の熱線等による剤の劣化やひずみを防ぎ, また標本作製のための時間や手間もかからず, 粒子表面の細かな構造変化を明瞭に観察できる便利な方法であることが明らかになった.したがって, 今後の研究次第でBT製剤の品質管理において有効なツールになると考えられた.
- 日本農薬学会の論文
- 2002-08-20
著者
-
松本 信弘
Institute Of Agriculture And Forestry University Of Tsukuba:(present Address)yokohama Protection Sta
-
鈴木 武雄
Electron Optic Division, JEOL LTD.
-
鈴木 武雄
Electron Optic Division Jeol Ltd.