抗菌活性を有する 2-アニリノ-4-フェニルチアゾールの合成およびそのステロール生合成阻害活性
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概要
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我々は先に, T.mentagrophytesやB.cinereraに対して高い抗菌活性を示すと同時に, それに対応した強いスクワレンエポキシダーゼ阻害活性を示す3-(2, 6-ジクロルフェニル)-5-フェニルアミノ-1, 2, 4-チアジアゾール類を見出した.スクワレンエポキシダーゼ阻害剤は二つの疎水性ドメインと, それらをつなぐスペーサーからなるというNussbaumerらのモデルを参考にして, スペーサー部分の構造要件を探るために, チアジアゾール環をチアゾール環に変換した化合物を合成した.それらの化合物の多くはin vitroにおいてT.mentagrophytesやB.cinereraに対して比較的高い抗菌活性を示し, [2-^<14>C]酢酸の取込によるスクワレンの蓄積量は, 抗菌活性と良く相関した.最も高い抗菌活性を示した化合物は2-(4-クロロフェニルアミノ)-4-(2, 6-ジクロロフェニル)チアゾール(5)であり, 医用抗真菌剤として知られるトルナフテートにまさった.また, Saccharomyces cerevisiaeの無細胞系におけるメバロン酸からのステロール生合成アッセイにおいても, 化合物(5)は顕著なスクワレンの蓄積を示した.これらのことにより, 化合物の第一の作用点はスクワレンエポキシダーゼであると思われる.
- 日本農薬学会の論文
- 2001-05-20
著者
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野田 薫
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.:(present Address)takaoka Laboratory Nippon Soda Co. Ltd
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汲田 泉
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
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汲田 泉
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
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