ウナギのエラにおけるフェニトロチオンの消長
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概要
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ウナギ(Anguilla anguilla)を致死濃度以下のフェニトロチオン(以下薬物)を溶解した流水試験系に放ち, 生物濃縮および排泄を調べた.0.02ppm区で48hr後, 0.04ppm区で24hr後にそれぞれ安定状態になった.生物濃縮係数は0.04ppm区で大きかった.ウナギを清浄水に移すと速やかに薬物を排泄した.ウナギのエラにおける薬物動態パラメーター, K_1, K_2, T_<1/2>を算出したところ, 0.02ppm, 0.04mmp区でそれぞれK_1 : 0.037, 0.058ml g^<-1> hr^<-1>; K_2 : 0.0014, 0.029hr^<-1>; T_<1/2> : 495, 23.9hrであった.並行して総タンパク濃度を調べたところ, 0.04ppm区で9.6hr後に70%減少していた.タンパク濃度の回復傾向は清浄水に移された後みられたが, その程度は大きくなかった.これらの結果から, 薬物に接触するというストレス状態がウナギのエラにおけるエネルギー要求に応じてタンパクの利用を必要とすることが示唆された.
- 日本農薬学会の論文
- 1998-11-20
著者
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フェルランド M.
Univ. Valencia Valencia Esp
-
サンチョ E.
Laboratory for Ecotoxicology, Department of Animal Biology, University of Valencia
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フェルランド M.
Laboratory for Ecotoxicology, Department of Animal Biology, University of Valencia
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ガモン M.
Agrarian Laboratory, Conselleria de Agricultura
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アンドリュー E.
Laboratory for Ecotoxicology, Department of Animal Biology, University of Valencia
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アンドリュー E.
Univ. Valencia Valencia Esp
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ガモン M.
Agrarian Laboratory Conselleria De Agricultura