ジチオピルの毒性試験の概要
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概要
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ジチオピルは, モンサント社が開発した一年生イネ科雑草および一部の広葉雑草を対象とする芝地および水田用除草剤である.動物実験の結果, 本剤の哺乳動物に対する急性経口, 経皮, 吸入毒性はいずれも軽微で, 眼および皮膚一次刺激性は低く, 皮膚感作性も認められなかった.亜急性および慢性毒性試験の結果, 主として肝および腎に検体投与による影響が認められたが, これらの影響には閾値が存在した.また本剤には, 遺伝毒性および催腫瘍性も認められず, 正常な繁殖や発生過程を阻害することもなかった.実使用条件における使用薬量が低く, 皮膚浸透性が低いこと, さらに食品中の残留が検出限界以下であることから, ジチオピルの人間への暴露の可能性は極めて低いものと考えられる.
- 1993-05-20