ピラクロホスのラットにおける代謝
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概要
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ピラクロホスのベンゼン環^<14>C-標識体を雌雄ラットに5mg/kgの割合で単回または7回連続経口投与すると, いずれも^<14>C-放射活性(^<14>C)は速やかに排泄され, 両投与法による主排泄経路はいずれも尿であった.単回投与による尿, 糞および呼気中への^<14>C-排泄率は投与後7日間に, それぞれ87∿95%, 4∿5%および0 1%以下であった.投与4時間後に血液中の^<14>Cは最高値を示し, 主要組織中において比較的高い^<14>Cが認められたが, 脳および脊髄中では低かった.また, 連続投与による最終投与後7日目の組織中の^<14>Cもわずかであった.雌雄ラットにおける^<14>Cの吸収, 排泄速度, 組織内分布量, および尿中代謝物の種類および生成率において顕著な性差はみられず, 特定の組織における^<14>Cの蓄積性も認められなかった.主要代謝物としてはピラクロホスのP-O-C(アリル基)結合の開裂により生成したピラゾール部の硫酸抱合体, ピラクロホスの脱エチル体および脱Sプロピル体であった.
- 日本農薬学会の論文
- 1993-05-20
著者
-
宮川 恒
京都大学農学部
-
岡田 嘉之
Agricultural Research Laboratories Takeda Chemical Industries Ltd.
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田代 茂喜
Agricultural Research Laboratories, Takeda Chemical Industries, Ltd.
-
杉田 紀夫
Agricultural Research Laboratories, Takeda Chemical Industries, Ltd.
-
Tashiro S
Agricultural Research Laboratories Takeda Chemical Industries Ltd.
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田代 茂喜
Agricultural Research Laboratories Takeda Chemical Industries Ltd.
-
宮川 恒
Pesticide Research Institute, Faculty of Agriculture, Kyoto University
-
杉田 紀夫
武田薬品 農科研
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