Fenpyroximate の容器内畑土壌における代謝分解

概要

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Fenpyroximate (tert-butyl(E)-α-[1, 3-dimethyl-5-phenoxypyrazol-4-ylmethyleneamino-oxi]-p-toluate)の愛媛洪積土および神奈川火山灰土における畑条件下での消長および代謝分解を, [pyrazole-^<14>C]および[benzyl-^<14>C]化合物を用いて調べた.Fenpyroximateは半減期26.3∿49.7日で減少し, 12の代謝分解物が同定された.主代謝分解物は(E)-4-[(1, 3-dimethyl-5-phenoxypyrazol-4-yl)-methyleneaminooximethyl]benzoic acid, 1, 3-dimethyl-5-phenoxypyrazole-4-carbonitrileおよび1, 3-dimethyl-5-phenoxypyrazole-4-carboxylic acidであり, 28日後におのおの添加量の3∿9, 8∿9および3%検出された.^<14>CO_2生成は徐々に増加し, 112日後には両標識体でおのおの17および51.2∿64.6%に達した.滅菌土壌では, 112日後においても添加した放射能の94%以上がfenpyroximateとして存在し, ^<14>CO_2生成は0.3%以下とわずかであった.同定された代謝分解物の構造から, fenpyroximateは土壌中でエステル結合の開裂, オキシムエーテルの開裂および異性化, N-脱メチル化, 3位メチル基の酸化, 5位フェノキシ基の4′位水酸化により分解し, 最終的にはCO_2に無機化されるかbound residueを形成すると考えられた.
日本農薬学会の論文
1993-02-20