合成ピレスロイドの水酸化代謝部位の位置特異性に関する理論的考察
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概要
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半経験的分子軌道法であるAM1計算法に基づく反応性指数により, モノオキシゲナーゼによる合成ピレスロイドの水酸化代謝部位の位置特異性について理論的な考察を行なった.合成ピレスロイドの酸, アルコール各部に関する計算結果より, 脂肪族部分についてはラジカル反応性指数の大きな水素原子で, また, 芳香族部分については求電子反応性指数の大きな炭素原子で水酸化の起こりやすいことがわかった.同様にしてパーメスリン, ならびにエスフェンバレレートの光分解物である脱カルボキシル体の水酸化代謝部位を推定することができた.しかし, 各位置における水酸化の相対的な起こりやすさは両反応性指数により推定されるものと必ずしも一致せず, 酸化酵素活性部位における立体効果のあることが考えられた.
- 日本農薬学会の論文
- 1990-08-20
著者
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