ペンタクロロフェノール (PCP) 灌流土壌から分離した細菌群の PCP 耐性
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概要
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PCP添加および無添加の灌流土壌から分離し, 分類群に類別した細菌株のPCP耐性を, 異なる濃度のPCPを含んだ培地での生育速度の違いによって評価した.耐性は, PCPと前培養しても変化しなかったが, 細菌株を分離した灌流土壌の処理法の相違によって耐性に差がみられた.すなわち, PCPのみを添加して灌流した土壌から分離した菌株は, もっとも耐性が強かったが, それにグリシンが加わると耐性は低下した.水灌流土壌から分離した菌株は, もっとも耐性が低かった.さらに, 耐性を細菌の生育速度の違いから評価すると, 細菌の分類群と耐性との間には密接な関連性があり, 生育速度は細菌種のPCP耐性を評価するうえで有効であることが示唆された.その他, 検定培地の組成の差によっても耐性は異なって現われた.
- 日本農薬学会の論文
- 1987-11-20