カイコに及ぼす EDB (1, 2-dibromoethane) の影響
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概要
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EDBはカイコ幼虫に対して2, 000μg/g体重の局所塗布, 4, 000ppm乳剤を処理した桑葉の添食あるいは全幼虫期を1, 000ppm乳剤処理桑葉で飼育してもその生育, 営繭および産卵状態に有害な影響を示さなかった.しかしながら気密容器中でEDB蒸気の1時間暴露によっては死にいたる.すなわち2齢幼虫は10.4ppmで全死.4齢幼虫は20.8ppmで全死, 10.4ppmで34%が生き残ったが上蔟することはできなかった.5齢幼虫の場合は41.6ppm以上で全死した.蛹は10.4ppm以上で全死した.一方EDB暴露で生き残った蛹は正常に産卵し, 次代の卵のふ化率もまた正常な結果を示した.卵色突然変異種pereを用いての試験はEDBが化学的変異源であるとはいえないことが示唆された.
- 日本農薬学会の論文
- 1980-11-20