Pentachloronitrobenzene に由来する Methyl Pentachlorophenyl Sulfoxide および Sulfone の土壌中および植物体中における生成
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概要
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ペンタクロロニトロベンゼン(PCNB)およびその代謝物のペンタクロロチオアニゾール(PCTA)は土壌中においてPCTAの酸化体であるメチルペンタクロロフェニルスルホキシド(PCTA-SO)およびメチルペンタクロロフェニルスルホン(PCTA-SO_2)を生成することが認められた.殺菌土壌ではPCTA-SOの生成量は非殺菌土壌の100分の1に減少し, PCTA-SO_2の生成は認められないことから, その生成過程に微生物の関与していることが推察された.PCTA-SOおよびPCTA-SO_2はPCNB処理圃場より採取した土壌からそれぞれ0.48ppm, 0.21ppm検出された.また, 処理圃場に後作として栽培した落花生からはスルホキシド体, スルホン体がそれぞれ0.006ppm, 0.002ppm検出された.PCTA-SOはPCNB添加水耕液中で栽培したトウモロコシ幼植物体からも0.007ppm検出されたがPCTA-SO_2は検出されなかった.以上の結果から, 環境中においてPCNBから生成したPCTAは分子内にチオエーテル結合を有する他の化合物と同様にスルホキシド体, スルホン体に酸化されることが明らかになった.
- 1979-08-20