液体蚊取りから放出されたプラレトリンの床上残留挙動の解明と居住者の経皮曝露量推定
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概要
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生理活性物質を家庭内で連続して使用した場合の経皮経路の安全性を評価するため,液体蚊取りから1日分のプラレトリン放出後の床上での分布,ならびに液体蚊取りを30日間連続使用した時の床残留量を測定した.加えて,プラレトリンが残留する床に皮膚が接触した時皮膚に移行する割合を経時的に調査し,この割合の経時変化は時間の-0.5乗に依存する関数であることを見出した.これらの結果を基に,連続使用時の居住者の経皮曝露量を推定した.当該推定方法はUS EPAの手法を利用しながら,連続使用時の床残留挙動を考慮した点,身体部位毎に床への接触割合を求めて衣類浸透率を考慮した点,気中に放出された薬剤の体表面への付着量を床残留量から推定した点などの特徴を有する新たな評価手法である.日本人を念頭に,1日12時間の割合で液体蚊取りを90日連続使用した時のプラレトリンの経皮曝露量は1μg/kg体重/日未満と推定された.
- 日本農薬学会の論文
- 2004-11-20
著者
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井上 歩
Environmental Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co.
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的場 好英
Environmental Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co.
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瀧本 善之
Environmental Health Science Laboratory, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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瀧本 善之
Environmental Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co.
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