ロビーの床の配色の色彩感情についての日中比較研究
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概要
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本研究では、休憩所となる、視野内にまとまる範囲をもった数種類の建築物のロビーの床の配色効果について、スライドプロジェクションの評価実験を通して、日本人と中国人との反応の比較を試みた。具体的には、同じ場面で、床の色のみをコンピューターシミュレーションによって変化させたとぎに、ロビー全体の印象がどのように変化するのかを、SD法を用いて検討した。更に、色彩感情の変化が生起した際、その変化の主たる原因は床の色相によるのか、彩度によるのか、あるいは、床と壁の色差と輝度差はどのように影響するのがということも含めて、検討を試みた。その結果、各色相においては中国人が最も高く評価する緑に対して日本人は評価しない一方、日本人が高く評価する青に対して中国人は最も低く評価していることと、彩度に関しては、日中ともに低彩度を好ましく、高彩度を嫌うという同じ傾向を見せるが、日本人の方が、中国人よりも、低彩度の方をより好み、高彩度の方を嫌う度合が激しいということが明らかとなった。
- 日本色彩学会の論文
- 1994-02-01
著者
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