嗅覚生理学 : 鼻から脳へ香りを感じるしくみ, 倉橋隆著, A5判/192頁, 2,835円, フレグランスジャーナル社, 東京, 2004年10月, ISBN4-89479-082-3
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概要
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2004年度のノーベル医学, 生理学賞は嗅覚受容蛋白質を最初に発見したRichard Axel、Linda Buck両博士に授与された。これを機会に多くの人々が嗅覚に興味を持ち、嗅覚研究を目指す学生が増えることを望みたい。その意味で本書の発刊は実にグッドタイミングと言える。著者は、若くして嗅覚生理学研究のトップリーダーとしての実績を持ち、大学で学生を教える立場になって10年近くになる。本書が著わされた動機と内容の記述方針は前文にて詳しく明確に示される。学生や一般の人々には基礎知識不足ゆえに嗅覚にかかわる学問をなかなか理解してもらえない。しかし、ツボを押さえた基礎知識を与えると水を得た魚のように高度な内容も理解してくれる。その講義体験を活かして多くの人々に嗅覚理解のための基礎体力を養うことができる入門書を著わそう、ということのようだ。入門書と言っても、それは初学者にも理解しやすいように関連する基礎知識を必要なだけわかりやすく述べているという意味であり、全体の内容は本書発刊の直前までの最新知識も含めた高度な内容を幅広く取り入れ、嗅覚専門家にとっても価値ある内容と言える。
著者
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