術後肝障害の S-GOT 推移よりみた検討
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概要
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術前の肝機能検査が正常であった160例のうち術後 S-GOT 値が50以上を示したのは48例 30% であった. 年齢別では有意差はなかった. 手術術式では上腹部手術, とくに胃全摘術に発生率が高く, 麻酔時間では4時間以上, 術中出血量では 600cc 以上の場合に有意に発生率が高かった. また輸血例では非輸血例に比べて有意に発生率が高くとくに 1000cc 以上の輸血例で高率であった. 術後 S-GOT 値の上昇の推移を4つの型に分けたが, I, II 群はいずれも第8週病日までに正常化する物で, 全体の 76.9% を占めた. また術後8週以上遷延化する物は 5.1% に認められた. さらに術後 S-GOT 値の推移には抗癌剤の影響を否定できない症例も認められた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1981-11-01
著者
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