食道静脈瘤の外科療法に関する実験的, 臨床的研究
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概要
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食道静脈瘤に対する外科療法において, 各術式が肝血流に及ぼす影響を知ることは必要である. そこで, 肝圧縮法による実験的門脈圧亢進症を7頭の雑種犬に作成し, 選択的短絡術式の1つである遠位脾腎静脈吻合術を施行したところ, 門脈圧は 28% の減少が, 門脈血流量 (電磁血流計による) は 35% の減少が認められた. つぎに直達手術における経胸的到達法と経腹的到達法とについて ICG 消失率により肝血流に及ぼす影響を臨床的に比較検討してみた. 食道静脈瘤症例に対して経胸経横隔膜的直達手術を施行した20例と経腹的直達手術を施行した10例について, 術前後の ICG 消失率の変化を比較したところ, 明らかに前者の方が後の変化は少なく, 肝血流に及ぼす影響は少ないようであった.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1980-07-01
著者
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