残胃粘膜下腫瘍との鑑別が困難であった腹腔内異物の1例
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概要
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症例は54歳の男性.平成10年9月,急性膵炎に罹患した際に施行された腹部CTにて,偶然左上腹部に腫瘤を発見された.既往歴として,昭和50年にブラジルで穿孔性胃潰瘍に対して幽門側胃切除術を施行されている.胃内視鏡検査では典型的な粘膜下腫瘍の形態であったが,腹部CT,腹部MRl,腹部血管造影X線検査を併せて施行するも確定診断が得られず,手術を施行した.摘出標本の検索から,前回手術時に腹腔内に遺残したforeign body (ガーゼ)と判明した.腹部手術の既往のある患者で,確定診断が得られない腹腔肉腫瘤を診た際は,腹腔内異物を鑑別診断に挙げる必要性を痛感させられた症例であった.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2000-01-01
著者
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