噴門部手術侵襲後の逆流性食道炎について : 主として食道内圧および食道内 pH からみた術式別検討
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概要
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噴門部になんらかの型で手術侵襲の及ぶ各種手術術式について, 術後食道内圧曲線, pH 測定, 内視鏡観察および同時生検所見から, その生理機能面, 逆流の程度, 食道炎の実態などについて比較検討した. 食道下端部および噴門部が切除された術式では全例に昇圧帯は消失し, pH 曲線測定上でもやはり逆流現象が認められた. 胃全摘例の各種吻合術式間には, 食道内圧測定上の差は認められなかったが, pH 測定では, 十二指腸液の流入通路と食道の間に距離をとる術式では逆流の少ないことが認められた. 下部食道上部胃切除術・食道胃吻合術後における胃内容はアルカリ性が殆どであり, その逆流によるアルカリ環境下において胃炎および食道炎を起こすことが観察された.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
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