胃癌ならびに大腸癌に関する選択的動脈撮影の診断学的研究
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概要
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消化器外科的疾患に対して病変の部位, 広がり, 質的術前診断を得るために選択的動脈撮影を施行してきた. 今回, 胃癌68例, 大腸癌60例に本法を施行しその血管像と癌の深達度, リンパ節転移, 脈管侵襲, 組織診断, 肝転移等につき術前術後を比較検討し本法による的確な術前診断を得ることの可能性を追求した. 胃癌では encasement 例では未分化腺癌が多くリンパ節転移率が高く, 広汎なリンパ節郭清が必要であり, tumo stain 例では分化型腺癌が多く肝転移率が高い. 大腸癌では tumo stain 例ではリンパ節転移が広汎で粘液癌が, encasement 例では高肝転移率を, hypervascular 例では分化型腺癌が多い. 本法により術前に上記術前情報を得ることは充分に可能であると考える.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1982-02-01
著者
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