胆汁性腹膜炎の病態におよぼす細菌性因子に関する研究
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概要
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胆汁性腹膜炎の死因ないしは病態におよぼす細菌性因子,とくに腸管内細菌の果たす役割りを主として血中endotoxinを中心に無菌,大腸菌O-26単独汚染および普通マウスを使用し,腹腔内にヒトの無菌胆嚢胆汁を注入し胆汁性腹膜炎を惹起せしめ6,12および24時間と経時的に検索した。その結果無菌群では全例endotoxin陰性であったが,単独汚染群では15例中14例(93%),普通群では15例中12例(80%)の陽性例を得た。これは腸管内細菌由来のendotoxinが胆汁の作用により障害された小腸粘膜側より門脈内に流入し,同時に障害をうけている肝のendotoxin処理能力の低下とあいまって,ついにはsystemic endotoxemiaへと発展して行く経路の一端を解明したものと考える。
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1981-01-01
著者
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