免疫能よりみた食道癌治療の問題点
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概要
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食道癌患者24症例の細胞性免疫能とその治療経過の変化について, ツベルクリン反応 (ツ反応), PHA 皮反応, および PHA リンパ球幼若率を用いて測定した. 食道癌患者の免疫能は, 進行度が進むにつれて, ツ反応による遅延型皮膚反応および T リンパ球の機能をみる PHA 幼若化率で低下を認めた. 術前照射および手術の影響についてみると, 細胞性免疫能は, 照射または手術により著明な低下をきたし, 特に術前照射と手術併用群では高度の低下が長期継続し, 術前値に回復するにも長期間を要した. しかし, 免疫増強剤を使用することにより, 低下の期間が短縮し, 早期に回復する症例を認めた. 免疫増強剤は, 照射または手術による免疫低下を回復さし, 有効な補助手段となりうると考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1980-05-01
著者
-
山岸 久一
京都府立医科大学
-
松本 学
京都府立医科大学第2外科
-
橋本 勇
京都府立医科大学第2外科
-
小玉 正智
京都府立医科大学第2外科
-
田中 承男
京都府立医科大学第2外科
-
久保 雄治
京都府立医科大学第2外科
-
柴田 純祐
京都府立医科大学第2外科
-
橋本 勇
京都府立医大第2外科
-
寺田 信国
滋賀医科大学第一外科
-
寺田 信国
京都府立医科大学第二外科
-
田中 承男
大坂鉄道病院外科
-
小玉 正智
京都府立医科大学微生物学教室
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