X 線回折計による胆石の研究
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概要
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手術により摘出された胆石206例について X 線回折計 (Diffractometer) を用いて分析し, 次の成績を得た. 1) コレステロール系石 (以下コ系石) の X 線回折チャートの特徴は 2θ14.8°に最高ピークが現れるほか, 23.1°にピークを認める. 2) ビリルビン系石 (以下ビ系石) では2θ15.2°および17°にピークが現れる. 3) 脂肪酸カルシウム石, 炭酸カルシウム石および燐酸カルシウム石のピークはおのおの2θ9.9°, 29.3°, 26.2°, である. 4) 全試料206例を類別すると, コ系石は171例 (83%), ビ系石は32例 (15.5%), 炭酸カルシウム石2例 (1.0%), 脂肪酸カルシウム石1例 (0.5%) であった. 本法は従来の化学分析法, 赤外分光分析法に加え, 胆石分析法の一つとして意義あるものと考える.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1980-02-01