術前に診断し得たメッケル憩室出血の1症例
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概要
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消化管出血は日常よく遭遇する疾患であるが,その部位診断は時としてわれわれを悩ますことがある.メッケル憩室は消化管出血をきたす疾患の1つである.メッケル憩室の発生頻度は約1〜2%で,本邦では本症における合併症の6.8%が潰瘍出血といわれている.しかるに潰瘍出血の術前診断は極めて困難であり開腹術を受けて初めて診断を得る症例がほとんどである.メッケル憩室潰瘍出血の診断法としては,消化管造影,^<99m>TcRI検査,血管造影がある.これまで消化管造影により術前診断を得た症例は,本邦では高橋ら,秋山らによる2例のみである.最近われわれは大量下血を主訴とし経ゾンデ法による小腸2重造影により術前に診断し得た成人のメッケル憩室出血の1症例を経験したので報告する.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1978-08-01
著者
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