良性胆道疾患による閉塞性黄疸例の手術成績の検討
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概要
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昭和36年4月以降教室で手術された胆石症例は肝胆道系の悪性腫瘍,溶血性黄疸および良性胆管狭窄合併例を除くと913例である.これら症例の黄疸合併頻度は表1の如く,胆嚢結石では黄疸指数10〜29の症例(以後軽度黄疸例とす)が8%で,胆嚢結石における黄疸例の大部分をしめている.しかるに胆管および肝内結石では,軽度黄疸例が25%,黄疸指数30〜79(中等度黄疸例)が10%,黄疸指数80以上(高度黄疸例)が5%とほぼ半数に黄疸が認められている.一方,良性胆管狭窄92例では,表2の如く,黄疸の合併頻度,その程度ともに胆管結石例に類似の傾向がみられる.すなわち,軽度黄疸を呈した症例24%,中等度黄疸例15%,高度黄疸例6.5%である.なお,92例のうち61例66%は胆石を合併していた.今回はこれら1005例を対象として,黄疸合併例の手術成績を検討し,黄疸合併例に対する手術時期および術式の選択について検討した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1975-02-01
著者
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