小腸虚血・再灌流障害発生に関する実験的研究
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概要
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近年, 小腸虚血・再灌流障害の発生因子として, 活性酸素が注目されている. 著者らは, 血小板活性化因子 (PAF), ロイコトリエン (LTB4・C4) などの chemical mediator も重要な因子と考え報告してきた. これらは再灌流後に活性三斗とともに粘膜障害を引き起こすが, 虚血中にも出現し何らかの障害を誘発すると考えている. そこで小腸虚血・再灌流犬を作製し, 内視鏡を用い虚血中より粘膜を経時的に観察するとともに, PAF, LTB4・C4を測定し検討した. 小腸虚血中に PAF が組織中に増量し, 再灌流後門脈血中に PAF, LTB4・C4が出現した. 内視鏡的観察では, 小腸虚血・再灌流障害は虚血とともにその準備状態が始まり, 再灌流によりさらに顕著なものとなった. 一方, 高濃度酸素投与下虚血・再灌流では虚血中の PAF の増量はなく粘膜障害も軽度であった. 小腸虚血・再灌流の全経過を通じ PAF の果たす役割は重量であることを強調したい.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1995-12-01
著者
-
柴 忠明
東邦大学第2外科
-
辻本 志朗
東邦大学病理
-
高木 純人
高木クリニック
-
高木 純人
東邦大学第2外科
-
竹内 節夫
東邦大学第2外科
-
辻本 志朗
東邦大学医学部病院病理
-
辻本 志朗
東邦大学病院病理
-
辻本 志朗
東邦大学 泌尿器科
-
辻本 志朗
東邦大学医学部附属大森病院 病理
-
辻本 士朗
東邦大学付属大森病院病理
-
原 彰夫
東邦大学第2外科
-
吉田 宏重
東邦大学第2外科
-
上田 一夫
東邦大学第2外科
-
池田 正視
東邦大学第2外科
-
池田 正視
横須賀市立うわまち病院外科
-
山形 邦嘉
生麦病院外科
-
山形 邦嘉
東邦大学第2外科
-
上田 一夫
相模原中央病院
-
原 彰夫
東邦大学佐倉病院外科
-
吉田 宏重
東邦大学第二外科
-
辻本 志朗
東邦大学病院病理学研究室
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