閉塞性黄疸時における血中および肝組織内フィブロネクチンの変動
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概要
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ラットの総胆管を結紮切離して閉塞性黄疸モデルを作成し, 作成後6週間にわたって, 血清総ビリルビン, GOT, GPT, ALP, C_3, 血漿 fibronectin (FN) 濃度および肝組織内での FN の局在の変化を検討した. 血漿FN濃度は結紮前 95.0±4.38μg/ml と比較し, 結紮切離1週間後 113.6±3.14μg/ml と有意に増加し, 胆汁性肝硬変となる5, 6週では 165.4±12.14, 163.2±8.89μg/ml とさらに有意に増加した. 肝組織内の FN の局在も週が経つにつれて線維化の進行とともに増加した. 一方, 黄疸ラットでも非代償期に陥ると 78.0±11.0μg/ml と結紮前値よりも有意に低下した. 閉塞性黄疸時には代償期である限り血漿 FN 濃度は増加し, 線維化の指標にもなると考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1989-01-01
著者
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