ラット endotoxin shock モデルにおける phospholipase A_2 活性の検討
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概要
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ラットにlipopolysaccharide(LPS)を投与,endotoxin shockモデルを作成し,血清および肝組織phospholipase A_2(PLA_2)活性を経時的に測定した.LPS投与30分後に血清PLA_2活性は投与前の194.4±25.4(mean±SEM)pmol/ml/minから359.1±56.4pmol/ml/minに有意に上昇し,その後漸減した.肝組織内PLA_2活性も投与30分後に7.8±0.6pmol/mg protein/minから10.2±0.2pmol/mg protein/minに上昇した.血清,肝組織ともに熱処理(55℃,5分間)による活性の低下はLPS投与群で著明であった(p<0.01).LPS投与群のPLA_2活性は反応液中のCa^<2+>濃度の低下により著明に低下した.形態学的にはLPS投与1時間後より,Kupffer細胞や傷害部の肝細胞ライソゾーム膜にPLA_2活性部位の増加を認めた.LPS投与によるendotoxin shock時に,血清および肝組織中で,熱に不安定でCa^<2+>依存性のPLA_2活性の上昇が,ごく早期から認められた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1994-12-01
著者
-
笹島 耕二
日本医科大学多摩永山病院外科
-
野村 務
日本医科大学外科
-
野村 務
日本医科大学 外科(消化器・一般・乳腺・移植部門)
-
宮下 正夫
日本医科大学大学院研究科臓器病態制御外科学(第1外科)
-
杉崎 祐一
日本医科大学第1病理
-
宮下 正夫
日本医科大学外科
-
笹島 耕二
日本医科大学多摩永山病院 外科
-
杉崎 祐一
日本医科大学 第三内科
-
野村 務
日本医科大学消化器内科
-
宮下 正夫
日本医科大学消化器外科学
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