N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine 投与による再建術式別ラット残胃癌の発生
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概要
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156匹の Wistar 系ラットに N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine (MNNG) を投与したのち幽門側胃切除術を施行し, 再建術式別に次の8群に分けた. すなわち, 単開腹群 (SO, n=19), 胃切開群 (GT, n10, 胃空腸吻合群 (GJ, n=14), Billroth I 法群 (BI, n=24), Billroth II 法群 (BII, n=24), Billroth II 法 + Braun 吻合群 (BII+Br, n=12), 十二指腸内容液全逆流群 (R, n=33), 十二指腸内容液非逆流群 (NR, n=20) である. 手術後60週目のIII型異型病巣および癌の発生率は, SO 群 30%, GT 群 43%, GJ 群 88%, BI 群 29%, BII 群87%, BII + Br 群 38%, R 群 89%, NR 群 42% であり, その発生部位は吻合部近傍に多く認められ十二指腸内容液逆流と残胃癌発生との密接な相関が示唆された. 胃切除後の細胞間接着複合体の電子顕微鏡による観察では, 異型病巣と癌において密着帯 (tight junction) の破壊・消失が認められた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1993-05-01
著者
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