胃癌患者における4種腫瘍マーカー combination assay と免疫組織学的検討の意義について
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概要
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胃癌患者149例を対象にCEA,TPA,IAP,CA19-9の4種腫瘍マーカーを術前後にわたり経時的に同時測定し,その推移を追跡し,検討した.治癒切除例99例中10例に再発がみとめられたが,うち8例に再発と前後していずれかのマーカーの陽性化がみられ,4種combination assayによる経過観察は再発確認の一助となりうると思われた.特に術前陽性マーカーの推移は再発早期確認の一助となりうるので十分留意すべきかと考える.免疫組織学的染色性では,stromal typeが血清値も他のtypeより高値であり,進行例が多く,局在形式と血清値の関連がうかがえる.再発例のCEAは10例全例,CA19-9は7例が染色陽性であった.CA19-9染色陰性3例は術前,再発時ともCA19-9の上昇がみられず,染色陽性例ではその術後推移に十分な注意が必要であると同時に,陰性例では他のマーカーとのcombination assayが再発早期診断に有用と考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1990-07-01
著者
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