食道静脈瘤硬化療法における各種硬化剤による食道・胃壁の組織変化に関する実験的研究
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概要
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食道静脈瘤内視鏡的硬化療法に用いられる4種類の硬化剤を,イヌの正常な食道・胃粘膜下層に直視下に注入し,その注入部位の組織損傷の程度,創傷治療過程に関して,肉眼像,微細血管造影像,組織像にて経時的に観察した.absolute Ethanolが最も激烈な組織損傷を食道・胃壁に及ぼし,次いで5% Phenol almond oil,5% Ethanolamine oleate,1% Polidocanolの順で組織損傷が強かった.すべての硬化剤注入部位に潰瘍形成をみたが,全例14日目で瘢痕治癒した.創傷治癒に関しては,1% Polidocanolで最も線維化が速やかにかつ強く起こり,paravasal法で注入される硬化剤としては,1% Polidocanolが最適であるとの結論を得た.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1986-09-01
著者
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