迷走神経肝枝および腹腔枝切離の胆汁および胆汁酸の組成に及ぼす影響に関する実験的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
イヌに迷走神経肝枝切離術, 腹腔枝切離術, 肝枝および腹腔枝切離術を施行し, 術後4ヶ月までの胆嚢胆汁を採取し, それぞれの胆汁組成に及ぼす影響を検討した. 肝枝切離群, 肝枝および腹腔枝切離群では従来の報告のように胆汁の催石性変化を確認したが, さらに腹腔枝切離のみでも総胆汁酸/コレステロール比の減少, そのほかの催石性変化が生じることが判明した. また実験終了後の胆嚢内に, 各群の約半数に結石を生じた. 迷走神経腹腔枝切離群のこのような催石性の変化は腸管での胆汁酸の再吸収過程の変化に起因するものと推測された. 上部消化管の手術に際してはこれら迷走神経各枝の保存に留意すべきである.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1984-02-01
著者
関連論文
- 7. 胃切除後胆石症の成因と迷切(第15回迷切研究会)
- PII-1 胃切除後胆石症に関する臨床的ならびに実験的研究(第23回日本消化器外科学会総会)
- P-I-8 迷走神経切離の肝・胆道系に及ぼす影響とその外科的意義(第22回日本消化器外科学会総会)
- 迷走神経肝枝および腹腔枝切離の胆汁および胆汁酸の組成に及ぼす影響に関する実験的研究
- 3. 迷走神経腹腔枝または肝枝切離の胆汁組成に及ぼす影響(第11回迷切研究会)
- 55 迷走神経肝枝切離および腹腔枝切離の胆汁組成におよぼす影響(第20回日本消化器外科学会総会)
- 13. 迷切神経腹腔枝または肝枝切離の胆汁組成に及ぼす影響(第10回迷切研究会)