同時性多発結節を有する肝細胞癌の臨床病理学的特徴と切除後予後に関する検討
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概要
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1985年1月から1995年12月までに肝切除を施行した肝細胞癌67例を, 肝癌取り扱い規約でいう初期の高分化肝細胞癌, 境界病変を有する境界病変併存群 (BL群) 12例, 肝内転移群 (IM 群) 11例, 多中心性発生群 (MO 群) 3例と, 単発群 (St 群) 41例とに分け各群の臨床病理学的特徴ならびに切除後予後を比較検討した. BL 群, MO 群は IM 群, St 群に比べ肝硬変が高率にみられた. 肝細胞癌と併存病変は, BL 群, MO 群に比べ IM 群では同一区域に存在する頻度が高かった. 門脈浸潤は IM 群が他群に比べ高率であった. 生存率は St 群, BL 群は IM 群に比べ良好であるが, St 群, BL 群でも門脈浸潤陽性例では2年以内の再発が高率であった. St 群の5年無再発生存率は45.8%で, BL 群は3年以内に, IM 群は2年以内に全例再発した. 以上のことから多中心発生群, 境界病変併存群は肝硬変の頻度が高く, その切除後予後は肝内転移群にくらべ良好であるが, 残肝再発率は高いことが示唆された.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1997-12-01
著者
-
望月 英隆
防衛医科大学校外科学講座
-
青木 秀樹
国立病院岩国医療センター外科
-
初瀬 一夫
防衛医科大学校第1外科
-
青木 秀樹
防衛医科大学校第1外科
-
柿原 稔
防衛医科大学校第1外科
-
相原 司
防衛医科大学校第1外科
-
寺畑 信太郎
防衛医科大学臨床病理部
-
村山 道典
自衛隊中央病院外科
-
寺畑 信太郎
市立砺波総合病院検査科
-
寺畑 信太郎
防衛医科大学校病院検査部
-
井戸田 望
自衛隊中央病院外科
-
相原 司
自衛隊阪神病院外科
-
乾 多久夫
防衛医科大学校外科学第1講座
-
乾 多久夫
防衛医科大学校微生物学講座
-
乾 多久夫
防衛医科大学校 第一外科
-
村山 道典
防衛医科大学校第一外科
-
井戸田 望
防衛医科大学校第一外科
-
初瀬 一夫
防衛医科大学校肝・胆・膵外科
-
乾多 久夫
防衛医科大学校微生物学講座
-
村山 道典
明和病院外科
-
村山 道典
自衛隊中央病院 外科
-
村山 道典
防衛医科大学校 第1外科
-
望月 英隆
防衛医科大学校 外科
-
村山 道典
防衛医科大学校 第一外科
-
相原 司
防衛医科大学校 第一外科
-
初瀬 一夫
防衛医科大学校 第一外科
-
初瀬 一夫
防衛医科大学校外科学講座
-
柿原 稔
防衛医科大学校外科学講座
-
望月 英隆
防衛医科大学校
-
柿原 稔
防衛医科大学校外科
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