胃癌患者の予後因子 : 多変量解析による検討
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概要
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胃癌患者の予後因子を, 国立がんセンターで切除した6,540例を対象に単変量解析(累積生存率)と多変量解析(Cox比例ハザードモデル)で検討した. 選択した23因子は性を除き5年生存率で有意差を示し, 重要な予後因子と考えられた. しかし, Spearman相関係数による独立性の検討, stepwise法による多変量解析の妥当性の検討により11因子が除外された. 残った年齢, 性, 深達度, リンパ節転移, 肝・腹膜転移, 最大腫瘍径, 占居部位, INF, リンパ管侵襲, 静脈侵襲, リンパ節郭清, 切除断端の12因子の多変量解析で, 最も重要な予後因子は深達度(ハザード比: 4.62)で, 2位リンパ節転移(3.63), 3位年齢(2.07), 4位肝・腹膜転移(1.91), 5位リンパ節郭清(1.58)であった. 30年間の予後因子の順位変動では, 1位深達度, 2位リンパ節転移は不動で, 肝・腹膜転移は3位から4位に順位が下がり, 年齢とリンパ節郭清は順位を上げていた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1997-03-01
著者
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