腹部症状を主訴に発症したHenoch-Schoenlein紫斑病の1開腹例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腹部症状を主訴に発症した成人発症型Henoch-Schoenlein紫斑病の1開腹例を報告する.症例は58歳の男性で,主訴は左上腹部痛.平成14年9月頃より軽度の上腹部痛を自覚.10月頃より下痢,下血が出現.11月13日に左上腹部を中心に強い腹痛を自覚し当院受診.左上腹部を中心に圧痛,反跳痛を認め,腹部CT検査にて十二指腸および上部空腸に著明な壁肥厚を認めた.腸閉塞,腸壊死などを否定できず緊急開腹術を施行.開腹所見にて散在性に空腸壁の著明な発赤・肥厚を認めた.非特異性腸炎疾患の可能性を考え,病変は切除せず閉腹した.術後右下腿の紫斑および蛋白尿が判明.内視鏡検査にて十二指腸壁の浮腫と発赤を認め,生検・免疫組織化学染色にてIgA沈着を伴う細血管炎を認めた.成人発症型Henoch-Schoenlein紫斑病の診断にてステロイド投与を開始.約1か月にて腹部症状,紫斑,蛋白尿は消失した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2004-02-01
著者
関連論文
- 胃癌における腫瘍リンパ管新生抑制によるリンパ節転移阻害効果の検討
- 電気融合法によるDC-Tumor Eybrid cellsの抗腫瘍効果についての基礎的研究
- 肝内胆管癌との鑑別が困難であった hepatic peribiliary cysts の1切除例
- 術前診断にCT検査が有用であった原発性小腸軸捻転症の1例
- 症例 成人腸重積症にて発症した回腸inflammatory fibroid polypの1例
- P-2-259 有茎性ポリープ様形態をとりBall valve syndromeを呈した胃原発神経内分泌細胞癌の1例(胃 症例7,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- ガストログラフィンによる胃切除後胃石の1例
- 腹部症状を主訴に発症したHenoch-Schoenlein紫斑病の1開腹例
- P-102 胃全摘施行患者における輸液栄養管理の検討
- 症例 爪楊枝による回盲部穿孔の1例