薄膜ヘッド磁気スケール
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概要
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リボン状の磁性体に一定波長で記録した磁気格子のスケールと, Ni-Co系強磁性合金薄膜の折線パターンの薄膜ヘッドから成り立ち磁気抵抗効果を応用したスケールシステムが開発された.ヘッドのパターン素線の配列は磁気格子と一定の位相関係を有し, 素線方向に対し0゜もしくは45゜方向のバイアス磁界をかけておく.ヘッド面と磁気格子面を平行に対向させ, 両者の間隔を一定に保ちながら, ヘッドを磁気格子に沿って移動することによって磁気スケールが構成される.バイアス磁界の方向によって, 1/2もしくは1記録波長と等価の正弦波に近似する出力が得られる.出力を調和解析してひずみ率を小さくする条件を求め, 波長選択性を解明し, 誤差も考察された.これら理論解析と共に試作ヘッドによる実験もなされ, この磁気スケールは高精度, 高分解能のディジタル位置表示システムとして成り立つことが立証された.
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1981-06-05